トップページ >  お役立ち情報 >  100歳まで歩ける筋肉づくり >  第2回 転倒予防のために筋肉を鍛えよう

倒予防のために筋肉を鍛えよう
転倒予防の筋トレ法
(監修:田中尚喜先生)

田中尚喜(たなか なおき)先生

田中尚喜先生にお聞きしました。

いつの間にか衰えた筋肉を鍛えるには、「無理をしないこと」「鍛えたい筋肉に狙いを定めること」が大事です。まずは転びにくい足腰を作るために、体のバランスをとる筋肉や歩くときに必要な筋肉を鍛えるトレーニングを意識的に行いましょう。

「簡単筋トレで転びにくい体がつくれる!」

なぜ年をとると、筋肉は衰えるのでしょうか。

階段を上る高齢者

加齢とともに免疫細胞、脳細胞、髪の本数、歯の数などが減る一方なのに比べ、筋肉の構成単位である筋繊維の数は、基本的に生まれてから死ぬまで大きな変化はありません。それなのに年を取ると「筋力が落ちた」「衰えた」と感じます。その理由は、単純に毎日の活動量(運動量)が減ってしまったから。使わないでいると筋繊維はどんどん細くなり、日常生活で使う程度だと脂肪もつきやすくなります。残念ながら「筋肉の貯金(筋)」はできません。

カイゼン

中高年からも筋力はアップします!

ポイント

中高年でも、地道なトレーニングを続ければ、低下した筋力が向上します。それにつれて、体力に自信がない、年々肥満している、歩いたり立ったりするとつらい、疲労やストレスに対する回復が遅いなどの、中高年世代に多い悩みも克服できます。中高年の筋力トレーニングのポイントは右表の5つ。無理せず、ゆっくりとした動きを心がけ、鍛えたい筋肉を意識して行うことで、効果が高まります。

転倒予防の筋トレ法

転倒予防の筋トレ法

転倒予防にはどの筋肉を鍛えればいい?

間違った歩き方の悪循環

まずはお尻の筋肉である臀筋です。臀筋には「大臀筋」とその奥にある「中臀筋」があり、どちらも骨盤を支えています。臀筋が低下すると、立ち上がるときや階段の上り下りで、バランスを崩して転びそうになります。またふくらはぎの奥にあるヒラメ筋が弱まると「必要以上に足を持ち上げる歩き方」になり、つまずきやすくなります。

カイゼン

転倒予防に効果的な筋肉を鍛えましょう。

筋肉 役 割 衰えると
大臀筋 全身の筋肉で2番目に大きい。立ち上がる動作やきちんと座る動作に欠かせない。首から下のすべての筋肉の大黒柱。 太ももやふくらはぎの筋肉が補うように使われ、少し歩くだけでも疲れるようになる。足のもつれや転倒しやすくなるほかに慢性腰痛、冷え性、尿もれ、生理痛などの症状が起きやすくなる。
中臀筋 体のバランスを保ち、下半身のバランス感覚を保つ鍵を握る。 大臀筋と同様の症状のほか、立ち上がるときや歩行中のバランスが悪くなる。骨盤の位置がずれ、正しい歩き方や座り方ができなくなる。
ヒラメ筋 アキレス腱とつながるふくらはぎの奥にあり、歩くとき最後に地面を押し出し前進するための筋肉。 地面を蹴る力が弱くなり、膝関節に無理がかかり、つまずきやすくなったり、ひざ痛を引き起こしやすくなる。歩くのが遅くなる。外反母趾、冷え性。

次に紹介するトレーニングで、転びにくい体づくりをスタート

カイゼン体操①

大臀筋を鍛えるトレーニング

大臀筋を鍛えるトレーニング

仰向けに寝て片足は床につけ、もう片足は膝を伸ばしてまっすぐ上げたまま、お尻を持ち上げて3秒キープします。これを3回、左右の足で行います。きついと感じたら、無理をしないで途中でやめましょう。

体操のポイント

お尻を持ち上げるときは足や背中の力で持ち上げるのではなく、あくまで大臀筋に力が入ってお尻が持ち上がるように意識しましょう。曲げている足の膝の角度はなるべく曲げましょう。中途半端な曲げ方だと、太ももの裏側(ハムストリング筋)を使ってしまうので気をつけましょう。

カイゼン体操②

中臀筋を鍛えるトレーニング

中臀筋を鍛えるトレーニング

仰向けに寝て、足は床につけて肩幅分くらいまで開くようにヒモで足を結びます。そのままいったん足を閉じてからヒモいっぱいまで足を開いて3秒キープ。これを5回繰り返します。こちらも辛いと感じるようなら、できる範囲でOK。無理をしないで。

体操のポイント

ヒモを使わないと、足を必要以上に広げすぎてしまったりして、中臀筋にうまく負荷がかかりません。肩幅くらいに足を開くことは骨盤の幅に相当し、その状態で力を入れることは骨盤を支えている中臀筋に負荷をかけていることに。中臀筋の部分に力が入るようにして、中臀筋を意識しながら、開いて閉じることを繰り返します。

カイゼン体操③

ヒラメ筋のトレーニング

ヒラメ筋のトレーニング

立った姿勢で壁に両手をつき、大きくつま先立ちしてそのまま3秒キープしてかかとを下ろします。これを5回くらい繰り返しましょう。

体操のポイント

つま先は指の付け根までしっかり上げ、上げたときにふくらはぎの下のほうにあるヒラメ筋に意識が集中するように。つま先立ちの回数は10回くらいまで増やしてもいいです。

【まとめ】
中高年になって、筋肉の衰えを感じたら、症状に合わせて地道な筋肉トレーニングを続けることで改善を目指せます。転倒予防に効果的なのは、臀筋やヒラメ筋のトレーニングです。

イラスト/本田葉子

0120-86-8165
0120-86-8165