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や肩周辺の筋肉を伸ばして肩や首のこりを解消
筋トレ&ストレッチで 肩こりやそのほかのトラブルを回避
(監修:田中尚喜先生)

田中尚喜(たなか なおき)先生

田中尚喜先生にお聞きしました。

筋肉は縮むことはできても“最初から”伸ばすことはできません。運動不足や加齢により、縮みっぱなしになった筋肉は、凝り固まった状態で弱っていきます。この傾向がわかりやすいのが「肩こり」です。胸の筋力トレーニングや肩のストレッチでカチカチの筋肉をほぐしましょう。

「縮みっぱなしの筋肉を伸ばすことを意識しよう」

どうして肩こりになるの?

加齢に伴って肩こりに悩まされるのは、どうしてでしょう。原因の一つとして考えられるのは、大胸筋などの胸の筋肉が縮んで弱っていくこと。胸の筋肉は普段の生活でもよく使われますが、運動などで鍛えていないとほとんど縮みっぱなしの状態になってしまいます。どんなにマメに動く人でも年齢とともにどんどん弱くなります

また「うつむき加減の姿勢」により肩・腕周辺の筋肉が弱るのも肩こりの原因。うつむき加減だと、頭の位置が本来より前方にいくので、肩や腕の筋肉に負担がかかり、肩こりが起こりやすくなります。

カイゼン

筋肉が縮むメカニズムを知り、肩こり予防の筋肉を鍛えよう

筋肉は縮むことはできても、“最初から”伸ばすことはできません。筋肉は筋原線維という細胞の束でできていて、筋原線維は「アクチン」と「ミオシン」と呼ばれるミクロのたんぱく質が手をつなぎスライドするように縮むことで動きます。その後、縮んだ筋肉は元の位置に戻ろうとします。しかし、筋肉は強い粘性があるため、加齢や運動不足などにより、筋繊維が隣同士でくっついた状況が慢性化。凝り固まって弱まっていってしまうのです。肩こり予防にはこうした状態の解消が欠かせません。

【筋肉のメカニズム】

[筋肉がゆるむ]

[筋肉が縮む]
加齢や運動不足でこの状態から戻らなくなる

胸・肩・腕の筋トレ&ストレッチで肩こりやそのほかのトラブルを回避

胸・肩・腕の筋トレ&ストレッチで肩こりやそのほかのトラブルを回避

胸や肩の筋肉が低下すると肩こり以外にもトラブルが起こりやすい?

胸筋の主なものは、胸の前面の「大胸筋」とわきの下の「前鋸筋」です。これらの筋肉が縮みっぱなしになると、肩こりのほか、腕のむくみ、四十肩、五十肩などが起こります。また肩腕部周辺の「上腕二頭筋」や「僧帽筋」などはうつむき加減の姿勢により、無理な負担がかかり、連鎖的に衰えます。
肩こりが続くと、肩から首にかけての筋肉の硬直で頭痛が始まり、首や肩の筋肉がこわばると不眠症になりやすいなど、関連したトラブルが起こります。

カイゼン

縮んだ筋肉を伸ばして肩こりを予防し姿勢もきれいに

胸、肩、腕など上半身の筋肉は、日常生活でもよく使うのですが、中年以降は縮みっぱなしになって弱ってしまいがち。上半身の筋肉の衰えは、肩こり、首のこりなどを引き起こしやすいことで知られます。胸の筋肉はトレーニングにより鍛えることが大事ですが、肩はトレーニングよりストレッチで伸ばすほうが向いています。意識して筋肉を伸ばすようにしましょう。

●肩こりなどを引き起こす筋肉を意識して鍛えましょう

胸筋・肩腕筋の種類 役 割 衰えると起こりやすい症状
大胸筋 乳房の土台になり胸の形を作る。物を押す時使われる。体の中で3番目に大きい筋肉。 背中が丸くなる、中年になって肩周辺の体が硬くなるなど。これにより肩こりや首のこりが起こりやすくなる。
前鋸筋 わきの下にある筋肉で、肩甲骨を胸郭(肋骨)に固定する。 加齢とともに縮むと、この筋肉が支えている肩甲骨をうまく支えきれなくなり、腕がむくんだり五十肩の原因になる。
上腕二頭筋 腕に力こぶをつくる筋肉で、肘を曲げるときはこの筋肉が縮む。ちなみに肘を伸ばす時はこの筋肉の裏側にある上腕三頭筋が縮む。 うつむき加減の姿勢により衰えやすく、肩こりが起きやすい。これに付随した頭痛や睡眠障害も起こる。また「腕が上がらない」「腕が後ろにいかない」などの症状がでる四十肩、五十肩も起きやすい。
僧帽筋 首から背中にかけて広がっているひし形の大きな筋肉。頭や首を支える。肩関節の位置を保ったり、肩を後ろに引くとき使われる。 うつむき加減の姿勢により衰えやすく、肩こりの原因になる。四十肩、五十肩、二の腕のぜい肉、肩こりに関連した頭痛や睡眠障害などが起こりやすくなる。

次に紹介するトレーニングで肩こりを解消

大胸筋を鍛えるトレーニング

カイゼン体操①

大胸筋を鍛えるトレーニング

立った姿勢で、腕の前で手を合わせる合掌のポーズで両手を押しあう。5秒間キープして緩める。これを3回繰り返す。

体操のポイント

手や肩の筋肉に力を入れるのではなく、腕の前面を意識して力をいれます。

前鋸筋のトレーニング

カイゼン体操②

前鋸筋のトレーニング

立った姿勢で壁に手をつき、わきの下に力を入れて、背中を丸めて後ろに押し出す感じを3秒間キープして緩める。これを3回繰り返す。

体操のポイント

壁についた手に力を入れるのではなく、背中を後ろに押し出すようにわきの下に力を入れて、背中が自然に丸くなるようにする。

上腕二頭筋のストレッチング

カイゼン体操③

上腕二頭筋のストレッチング

手のひらを後ろに向けて壁に背を向けて立ち、腕をできるだけ後ろに上げるようにして壁に手をつく。体重を下にかけるようにして30秒この姿勢をキープする。これを左右の手で1回ずつ行う。

【まとめ】
胸部や肩腕部の筋肉が衰える原因は、加齢や姿勢の悪さが原因で縮みっぱなしの状態になってしまうことにあります。これによって起こりやすいのが「肩こり」「首のこり」です。これが慢性化すると頭痛や不眠なども引き起こします。トレーニングやストレッチングにより、「凝り固まった筋肉を伸ばす」ことを意識するとよいでしょう。

イラスト/本田葉子

0120-86-8165
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