入居時費用、月額利用料のほかに、毎月の介護保険自己負担分や医療費、日用雑貨費、介護用品代などが別途必要になります。これらはホームや地域、サービスによって異なります。総額でいくらかかるのか、また、将来にわたる見通しを持ちながら、ゆとりをもって生活ができる資金計画を立てることが大切です。

入居者の表情や暮らしぶりはホーム選びの重要な判断材料です。ホーム見学時には、スタッフの動きや接し方、入居者との会話や言葉遣い、スタッフ同士の会話などもよく見ておきましょう。入居者の家族の訪問頻度やホームとの関わり方もあらかじめ知っておきたいポイントです。

介護職員・看護職員の体制、リハビリテーションの専門職員である機能訓練指導員の配置状況により、どんなサービスが受けられるかが異なります。看護職員は日中のみか、夜間も配置しているのか、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などのリハビリの専門職は配置しているか、協力医療機関の診療項目は何か、夜間緊急時の対応についてなどを確認しておきましょう。

住み慣れた地域や家族や友人が通いやすい場所を望むのは当然ですが、立地にばかりこだわりすぎると適したホーム探しは難しくなります。ご本人やご家族が、何をいちばん大切にしたいのかを考えた上でホームを絞り込み、その中から交通の便、周囲の環境、病院や商業施設などの便利さなどでさらに選んでいくとよいでしょう。

これまでの生活リズムや暮らし慣れた生活空間の雰囲気と大きく異なる環境では、自分らしく生活することができません。食事、入浴、日中の過ごし方、入居者の雰囲気などに違和感がなく、そこでの生活シーンがイメージできるかどうかが重要なポイントです。

安心して長く暮らし続けるためには、運営事業者の財務状況や業績などもチェックしておきたいポイントです。経営面の情報が開示されているかなど社会的な信頼性の有無と同様に、介護に対する理念や方針はとても重要。それらがスタッフの教育や運営スタイルに大きな影響を与えます。